記事作成日 2016年02月12日
最終更新日 2021年06月25日
横須賀膝痛ケアスタジオの岡田です。
膝下O脚とは、O脚の歪みの一つで下腿が外方に傾斜している状態のことを指します。
長年のものになると、すねの骨の歪みが進み、直ぐに改善とはなりませんが、足のアーチが下がっていて、すねの骨が傾いている場合は、足部の改善で、真っ直ぐに近づくことはあります。
それでは、膝下O脚の実態と、整体でのアプローチをご紹介します。
手技・エクササイズは動画でも解説しています。ぜひ最後までご覧ください!!
膝下O脚の歪みの実態
モデルの脚の場合、両足とも外方にずれていますが、右下腿のほうがより大きく外方に傾いています。これを通称「膝下O脚」と呼びます。
この歪みは足部の歪みの影響で、崩れたアライメントでの歩行時の衝撃吸収により形成されていくと考えられます。
具体的に足部の歪みとはどのような状態になっているかというと、脛骨、腓骨と7個の足根骨で構成される距腿関節、距踵関節、ショパール関節、リスフラン関節のアライメントの崩れです。
いわゆる「偏平足」によくある内側のアーチが下降している状態なのですが足部を後ろから評価すると、踵が内側に傾斜してアキレス腱も歪んでいるのがわかります。
人間のカラダの運動はその関節の形状や筋肉の走行により螺旋的な動きをします。足部の歪みも螺旋的に歪み内側足アーチは内側に下降しながら、さらに内旋をしながら歪みます。
それにバランスをとるように、脛骨などの上位の構造体は、カウンターでバランスをとるように歪みます。これにより膝下O脚と呼ばれる、下腿部の外方傾斜変形が出現すると考えます。
そもそも足アーチとは?
足には、3つアーチがあります。
内側アーチ、外側アーチ、中足部の横アーチです。
内側アーチとは、土踏まずのところのことで、この部位が下がって平らになっている足を「偏平足」と呼んでいます。
外側アーチとは、外くるぶしのすぐ下で小指の骨の終わったあたりのくぼみのところです。
中足部の横アーチとは、足の甲の前の部分のことです。
偏平足は生まれつき?
偏平足は、立って歩くようになった発達段階での足の筋肉の使い方の偏りで起こっています。
足の内側アーチにかかわる筋肉は、主につま先立ちのときに使われる筋肉になりますので、この筋肉が活発に使われていきたか否かで足のアーチの高低が影響をうけます。
内側アーチが下がっているとき足はどう歪んでいる?
足の内側アーチが下がっている状態は専門的には、足根部の回内と前足部の外転が起こっています。
分かりやすく言うと足の根元が内側にねじれて、つま先は外に広がっている状態です。
足は7個の足根骨と5個の中足骨、14個の趾骨で構成されています。
これらが絶妙に配置を変えて、衝撃吸収に適した弾力のある足の形になったり、地面を強くけることに適した剛性のある足の形になったりするようにできています。
しかし、内側アーチがつぶれている足は、アーチでの衝撃吸収ができない形ですし、地面をける剛性も不十分なのでその負担は膝などにかかってきます。
さらに土踏まずが内側につぶれていますの、やや内股傾向が強くなりしゃがむときに膝が内側に入る動作が起こることになります。
この状態に対し、前述したようにカウンターでバランスを取っている場合、下腿が外側に傾斜することになります。
しゃがむときに膝が内側に入ることを専門的にはknee in(ニーイン)といいます。
この動作は、膝にねじれストレスを強くかけますので、障害の原因となります。
ニーインについては、こちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください。
骨の変形は治らない?
さて、膝下O脚は関節部の配列のズレだけでなく、脛骨自体の変形もありますので完全には治らないかもしれません。
しかし、骨は新陳代謝して約2~3年ですべて入れ替わると言われています。このときに骨にかかる圧力のベクトルに応じて骨の形がリモデリングされていきます。
例えば、足部の歪みがすこし軽減されたとしたら、土台の変化により脛骨のかかる圧力も変化することになりますので、脛骨の変形も少しづつ変化してきます。
このように膝下O脚で骨の変形があったとしても関節の配列の歪みより治るまで時間がかかりますが、改善される可能性は十分あります。
膝下O脚の整体を行ったビフォーアフターです。
向かって右が施術前、左が施術後になります。
これは、数分間の整体手技で起こった変化です。
アーチを適切な状態にするには?
偏平足でもハイアーチでも足裏の筋腱膜が硬くなっていることが多いですので、足裏をテニスボールやゴルフボールでほぐすことは有効で、その後ショートフットエクササイズを行うと良いです。
たまに偏平足の方で足裏が柔らかくプヨプヨの足を見かけますが、この場合はほぐす必要がありませんので、すぐにエクササイズを行いましょう。
足元の改善と平行して、膝が内側に入る動作も改善していくと膝の安定性はかなり良くなります。
膝下O脚の改善法
直接的な整体手技と結構、時間がかかりますが地道な足部のエクササイズによりジワジワと変化してきます。
以下に膝下O脚の整体手技の動画を載せておきます。youtube動画を始めたてぐらいの撮影なので、いろいろ見にくいところもあると思いますが、参考までにどうぞご覧ください。
下腿骨が外方に傾斜しているということは、相対的に大腿骨は内方にずれているということになります。
膝下O脚矯正の手技は、クライアントに矯正側の脚を下に横向きで寝てもらい、施術者は脛骨を下から固定し大腿骨を下方に押さえます。
この時に強い力は必要なく、手を添えて待っているだけでOKです。
足根骨の歪み矯正エクササイズは、「ショートフフットエクササイズ」というものになります。
かなり地味なエクササイズですが、気長に行っていると確実に変化します。
母指球と小指球と踵の3点を近づけるように、力を入れます。
始めは、足指が丸まっても良いですが、徐々に指の腹は地面に押し付けるようにしてできるようにしましょう。
足の面積を狭めるようなエクササイズで、下がった足アーチを回復するのに、役に立ちます。
硬い関節を整体で、動きやすくしてからセルフケア・エクササイズを毎日地道に行うと、ある程度、膝下O脚の両膝の間隔も狭くなります。
特に若い女性に多いO脚は、「見た目O脚」と呼ばれ、ほとんどは骨の変形ではなく、関節の偏った捻じれが癖になったものです。
この場合、歪みを調整して、使っていない筋肉を強化し、歩き方を改善することで、ある程度、膝の間隔は狭まります。
見た目O脚でも、加齢により膝痛の要因となり、最終的に変形性膝関節症に発展することも考えられますので、早めに対処することをおススメいたします。
ご連絡お待ちしております!!
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