腸脛靭帯炎(ランナーズニー)膝の外側痛のセルフケア法
ランニングは、とくに道具が必要なわけでもなく、身体一つとよいシューズがあればできるとても手軽なスポーツだと思います。
走るということは、日常生活よりもすこし運動強度も高くシェイプアップ効果も期待できますし、心肺機能が鍛えられ全身の持久力が上がるという、とても良い効果が得られる運動です。
しかし、運動のしすぎで身体に不調が現れることもよくあります。
ランニングに関連する膝の痛みの代表的な症状は、「腸脛靭帯炎(ランナーズニー)」と呼ばれるもので、膝関節の外側に痛みがでることが特徴です。
「腸脛靭帯炎(ランナーズニー)」
イラストは左の大腿部を外側からみたところです。
黄色いところが腸脛靭帯で、オレンジのところが臀部の筋肉群です。
下のイラストの膝関節の外側に注目してください。
黄色い色の腸脛靭帯が、大腿骨の外側の出っ張りをこえて脛骨に付着しているのがわかります。
膝の曲げ伸ばしの際に、この骨の出っ張りを乗りこえるように腸脛靭帯が動きますが、それが過度になりますと摩擦により炎症をおこして痛みがでてくるのです。
腸脛靭帯炎の原因
腸脛靭帯炎の原因は、大腿骨と脛骨の骨の配列が崩れていることやランニングフォーム、筋肉の使い方によると考えられます。
赤い矢印は上体の質量がとおるラインを示しています。正常では、膝関節のほぼ中心をとおり骨構造で安定しています。
外反では、膝関節の外側をとおっているので、膝関節はより内側方向に歪むことになります。内反では、膝関節の内側を通っていますので、逆に外側にゆがむことになります。
このように骨の配列がずれていると、地面からの衝撃により大腿骨と脛骨の位置関係に影響を及ぼします。
腸脛靭帯炎になりやすい人の膝関節は上のイラストでいうと内反という状態になっています。
この状態では、衝撃がかかるたびに膝関節は外側に押し出されるようにずれますので、そのたびに膝関節の外側を走行する腸脛靭帯に負担がかかる構造的な状態にあるといえます。
根本的な解決には、骨盤のゆがみなどを整体施術で治していくことが大切ですが、対症療法的ではありますが、自分でセルフケアすることも十分できます。
緊張した腸脛靭帯のテンションが落ちると骨の配列もすこし治りますので腸脛靭帯炎の痛みもすこし軽減されます。
腸脛靭帯炎のセルフケア
腸脛靭帯をゆるめる方法は以下のようにテニスボールで直接、圧迫していくとよいでしょう。
大腿部外側の二分の一のあたりにテニスボールを当てて寄りかかります。
強い痛みがある部位なので、すこしづつ圧を高めてイタ気持ちいいぐらいで2~3分間保持しましょう。
膝の曲げ伸ばしをビフォーアフターで比べてみてください。
すこし軽くなっているはずですよ。
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ご参考になれば幸いです。
ありがとうございました。
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